出版

世界を変える美しい本

2017年もいよいよ押し詰まってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 今年は「ゴーゴー・インド30年」イベントのせいで、例年になく忙しい一年だった。考えてみれば、今年はどこにも海外旅行に行かなかったが、それを感じさせないぐらい気忙しい年だっ…

小さな出版社の可能性3

以前に矢萩多聞さんがいっていた、「小商い」出版とは、簡単に言えば売れる数しか部数をつくらないというやり方だ。きわめて単純なこの方法がこれまで不可能だったのは、印刷コストのせいだ。前々回に書いたことなので詳しくは繰り返さないが、部数が少ない…

小さな出版社の可能性2

「ゴーゴー・インド30年」イベントの準備もようやく峠を越え、チラシやポスターを作って配り、さまざまなグッズをつくり、イラストを額に入れてそれぞれのタイトルをつくり、といったもろもろのことをようやく完了した。それに「旅行人」を1号だけ復刊させ、…

小さな出版社の可能性

5月20日に日本橋で行なわれた「本との土曜日」に参加した。これはインド関係の本やグッズを売る小さな市のような企画だった。僕は版元として出店したが、著者、書店として参加した方々もいた。 そこで、『持ち帰りたいインド: KAILASとめぐる雑貨と暮らしの…

写真集『ディア・インディア』(3)旅の本のデザイン

松田さんのオフィスに行くと、これまで松田さんが制作なさった本をお見せいただき、ひとつひとつの作り方を説明いただいた。 その中で箱に入った小さな本があった。それは僕もとても気に入っている本で、外側の箱にコンクリートの表面が印刷され、中は海の水…

写真集『ディア・インディア』(2)苦心惨憺の編集作業

写真家の写真集を出すのは初めてのことなので、どのように作ればいいのかとまどった。 最初、写真集なのだから、写真を並べるだけでいいのだろうと考えていた。それなら簡単だ。面倒な校正も必要ない。そう思って、掘井さんから送られてきた写真をページにぺ…

写真集『ディア・インディア』(1)掘井太朗さんのこと

今度、旅行人から写真集を出すことになった。『ディア・インディア』という写真集だ。 FACEBOOKでたまたま見た掘井太朗さんという写真家の、インドの写真に心をひかれ、写真集を作ってみようと考えたのだ。 掘井さんは石垣島に住んでいる。職業は写真家では…

新刊『バルカンの花、コーカサスの虹』の制作終了(5月20日発売)

このところずっと取り組んでいた新刊『バルカンの花、コーカサスの虹』の制作がようやく終了した。旅行人本誌に掲載したコーカサス編とルーマニア編に加筆し、あらたにバルカン編を書き下ろして1冊にまとめた。296ページとボリュームたっぷり、写真も図版も…

『あの日、僕は旅に出た』がアマゾンで予約可能に

私の新刊、『あの日、僕は旅に出た』(幻冬舎、1545円)がアマゾンで予約可能になりましたので、お知らせします。どうぞよろしくお願いします。

『あの日、僕は旅に出た』カバーデザイン

夕べ遅く、待ちに待ったカバーデザインが届きました。このようになりました。 デザインは鈴木成一さん、帯の推薦文は石井光太さんが書いて下さいました。ありがとうございました。 タイトル文字が明朝だったのは予想外でしたが、シンプルな構成で文芸書のよ…

『あの日、僕は旅に出た』もうひとつのあとがき

幻冬舎から私の新刊が7月13日に出ることが決まった。タイトルは『あの日、僕は旅に出た』。タイトルは紆余曲折あって、最終的に妻の小川京子が考えたものになった。自著でタイトルにこれほど悩んだことはなかった。候補だけで30本ぐらいはあっただろうか。い…

『アジアにこぼれた涙』本日発売

すでに都内の書店には並んでいるところもあるが、正式には本日が発売日だ。地方の書店にも今日は並んだことと思う。ツイッターでもつぶやいたが、もうぞくぞくと書店から追加注文がきている。うちの本で発売日前からこんなに追加がくるのは、いつのこと以来…

『アジアにこぼれた涙』制作ほぼ終了

もうちょっと余裕を持って制作できるはずだったが、去年の12月に、予想外の休刊特需で、スタッフが本誌の発送作業に追われて、単行本の制作がなかなか進まなかった。著者の石井光太さんには、土壇場で校正の相談をばしばしと浴びせ倒してご迷惑をおかけした…

『アジアにこぼれた涙』と年末のご挨拶

本年もいよいよ押し詰まってきた。今年は本当に大事件が多く、暗い話題の多い年だったが、来年は少しはよくなるのだろうか。 さて、私は今、来年1月に刊行する新刊『アジアにこぼれた涙』を制作中である。もちろん著者は石井光太さんだ。本誌連載のものに書…

アマゾンの電子書籍問題

どうもブログの更新が滞ってしまってすいません。毎日、自宅と事務所の往復ばかりで、私の生活にはほとんど変化がないが、その間にバンコクは浸水するし、ギリシャは財政破綻しそうになるし、ヤクルトは最後で失速するしで、今年は本当に大変な1年になってし…

まったくもって、再び、ああ中国鉄道

ようやく印刷所に入れて、発売日も決まり、さあというときになって、なんですかこれは。またもや上海の地下鉄で追突事故だよ。幸いにも死亡者は出なかったようだが、事故後4時間余りで再開された運行に、またもや批判が続出。それで当面10号線の運転を見合わ…

『中国鉄道大全』は10月18日発売

今ようやく『中国鉄道大全 中国鉄道10万km徹底ガイド』が印刷所に入った。実に長い作業だった。この1冊に通算5カ月ぐらいかかった。1冊の本の制作としては異例の長さである。それだけ力が入った本とお思いいただきたい。価格は2800円(税込2940円)で、安く…

もうすぐ出ます、『中国鉄道大全』

えー、このところ、ず〜〜っとこればっかりやっていた本『中国鉄道大全』が、ようやく最終局面を迎えつつあります。表紙も決まりました。これです。 この列車が何か、おわかりになる方は中国鉄道通といって差し支えないでしょう。答えは韶山7E型という電気機…

校閲という見えない仕事

以前、当欄で校閲の話を書いたことがある。ふだん他の人が書いた原稿をチェックすることはあっても、他社の校閲に、自分の文章を校閲してもらうことはあまりない。他社から出す本や雑誌に原稿を書くことはあるのだが、最近の編集者はほとんどアカを入れてく…

今年もお世話になりました

今年も当欄をご覧いただきありがとうございました。ノルマにしている書き込み50回をなんとかクリアできました。来年も50回を目指して書いていきたいと思います。 さて、今年はなんといっても本誌の休刊宣言をしたことで、いつになくさまざまな方々から反響や…

椎名誠さんの連載が終了

旅行人山荘のことが「週刊文春」に載っていると兄からメールをもらったので、買ってきてみた。といっても、それはもう先々週のことで11月4日号だから、すでに書店には並んでいない。山荘の取材をしてくれたのは、山崎まゆみさんという人だが、温泉取材で有名…

『漂流するトルコ』9月5日発売!

『アメリカ鉄道大全』に続き、うちとしては異例の早さで次の新刊『漂流するトルコ 続「トルコのもう一つの顔」』(小島剛一著)がリリースされる。9月5日発売。こんなに早く出版できるのは、図版がほとんどなくテキストだけの普通の本であることと、著者が校…

ああ、忙しい

あ゛〜、ようやく『アメリカ鉄道大全』が印刷所に入りました〜。疲れた〜。これで間違いなく7月30日に発売されます。 この本で、初めて鉄道ファンの執筆者(前回は鉄道マニアと書いたが、マニアと呼んではいけないんだそうです。すんません)といっしょに仕…

『アメリカ鉄道大全』もうすぐ完成

ようやく『アメリカ鉄道大全』が完成に近づきつつある。前にも書いたように、アメリカ鉄道はもちろん、鉄道についてもまったく知らなかったが、この本を読み、調べているうちに、だんだんとアメリカの鉄道が身近に感じられるようになってきた。 最初の頃は、…

アメリカの鉄道を見る

ただいま必死に『アメリカ鉄道大全』(7月30日発売)を制作中。発売が2カ月も遅れて、読者にも著者にも大変ご迷惑をおかけしております。申し訳ありません。 私は鉄道マニアではないし、鉄道ファンでさえなく、ましてやアメリカ鉄道などぜんぜん知らない。ア…

『アジア文庫から』

えー、次号の制作もようやく終了し、昼過ぎに印刷所に入りました。すでにトップページに掲載されているが、特集は「美しきベンガルの大地へ バングラデシュ+西ベンガル州」。定価が1300円(税込1365円)に上がりました。すいません。ページ数が160ページに…

電子書籍ってどうなる?

あまりの売れ行きにアメリカでの供給が追いつかなくなって、アメリカ以外での販売が1カ月遅れたiPad。アマゾンではキンドルという電子書籍リーダーがすでに販売されているが、こういう機械が日本の出版界に衝撃を与えているらしい。 他人事のように書いてい…

もうすぐ入稿する『熱帯雨林を歩く』

本日の夕方には印刷所に入稿する次の新刊『熱帯雨林を歩く』(上島善之/4月10日発売)の、最終チェックを今やっている。これまで4人で数回読み直しているのに、それでも最後まで誤植が見つかるのは何故なのかわからないが、岩壁が岸壁になっていたりするか…

2010あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いします。 今年の正月も、何もせず、何も荒立てず、何事も起こらない平凡で静かな日々を望んでいたが、なかなかそうはいかないのが世の常、人の常。正月からのドタバタが現在進行形だが、とりあえず新…

新聞広告の規定

今度、朝日新聞に広告を出すことにした。ものすごくひさしぶりのことで(10数年前にやったことがある)、これもまあ新聞広告が以前より安くなったから可能になったのだ。 皆さんは新聞の書籍広告をどの程度意識なさるだろうか。新聞の書籍広告で最も花形なの…