雑談

ゴーゴー・インド30年のイベントを終えて(2)物販部門

会場費+運営費のメドは立ったが、利益が出るのは物販にかかっている。そういうわけで、半年間、僕は一心不乱にグッズおよび本をつくりつづけた。一応グラフィックデザイナーである僕は、本や雑誌のデザインはいつもやっているが、トートバッグやTシャツのデ…

ゴーゴー・インド30年のイベントを終えて(1)会場の問題

今年の3月頃だったか、「『ゴーゴー・インド』が出てからちょうど30年になるから、なにか記念イベントを開きましょうよ」と前原利行さんに提案された。いまどき前原と聞けば民進党の党首だが、利行さんのほうは「旅行人ノート」や「地球の歩き方」などを手が…

僕の高校時代──1971〜1975(13/完)サクラ咲く

神に祈りは通じた。 待ちに待った合格通知が郵便で届いたのである。 父や兄からは、補欠に入ったのなら、まず間違いなく合格だろうといわれていたが、世の中何が起きるかわからない。不安におののきながら合格通知を待っていたのだが、本当に届いたときは、…

僕の高校時代──1971〜1975(12)2度目の入試開始

いよいよ入試がスタートした。てはじめに受けたのが四谷にある上智大学である。ここの試験問題はまったく研究していない。試験場の雰囲気に慣れるのが第一の目的だったから、とにかく試験を受けてみることが大切だった。 しかし、出てきた英語の問題用紙を見…

僕の高校時代──1971〜1975(11)花の浪人生活

東京である。 ついに上京した。 もう高校に行かなくてもいい。親から遠く離れられたとたん幸福感が僕の全身を包んだ。あまりにも幸福だったせいで、肝心の予備校に行くのさえ忘れてしまったほどだ。入学手続きだけはしたものの、最初の1カ月だけ通って、あと…

僕の高校時代──1971〜1975(10)大学受験に失敗

直前に受けたテストの偏差値をみれば、僕が慶応大学に合格できないことは(父以外の)誰の目にも明らかだった。それでも僕は東京に出ることを心から望んでいたので、無理なこととは知りつつも、できれば合格を願っていた。慶応一本に絞って3学部を受験し、む…

僕の高校時代──1971〜1975(9)志望校決定す

僕は実力通りの定位置を得て、そこから上がることもなかったかわりに下がることもほとんどなかった。下がる余地がほとんどなかったともいえる。勉強をほとんどしなくなり、夜は深夜放送やロックを聴くか、下宿仲間と深夜喫茶に入り浸ってタバコを吸ったり酒…

僕の高校時代──1971〜1975(8)異色の生徒

クラスには、僕よりももっと徹底した劣等生がいた。 その男、山元は、何のためにこの高校に入学したのか理解に苦しむほど勉強を拒否し続けた異色の生徒であった。僕のように勉強するのに疲れて勉強をしなくなったというのではなく、初めからまったく勉強する…

僕の高校時代──1971〜1975(7)高校野球

今回はちょっと横道にそれて、高校生活で数少ない楽しい思い出を書こうと思う。とはいえ、実はこれから書く話は、すでに当ブログで10年前に発表してしまったものだ。だが、あえて加筆して再録する。 僕の高校は、進学校にありがちなスポーツ弱小校だった。例…

僕の高校時代──1971〜1975(6)漫画

あまり居眠りばかりしていると教師から殴られるので、授業中に居眠りしないために僕はこっそり漫画を描いていた。教師たちをモデルに数ページの他愛もない漫画を描いたところ、これが生徒のあいだでバカ受けした。初めはクラスの中で受けただけだったが、あ…

僕の高校時代──1971〜1975(5)深夜放送とフォークとプログレ

じょじょに、僕は勉強に倦んでいった。成績が上がらないからというより、こんな生活にうんざりしてきたのだ。 僕は高校に入るのにもざんざん受験勉強をやらされた。もともとこの高校は自分の学力からすればレベルの高すぎる学校だった。中学の進路指導では、…

僕の高校時代──1971〜1975(4)下宿

僕の田舎は鹿児島市から車でおよそ1時間半の山間部にある(現在の霧島市)。中学3年の1学期までは地元の学校に通っていたが、そのままだと鹿児島市にある高校へ進学することはできないので、2学期になってから鹿児島市内の中学校へ転校した。いわゆる越境入…

僕の高校時代──1971〜1975(3)教師たち

それだけ勉強に励んだにもかかわらず、テストの席次はいっこうに上がらなかった。 何故席次が上がらないのかはすぐに理解できた。つまり全員が同じように勉強したからである。正確に書くと、僕のように勉強しなくても、僕より頭のいい生徒が大勢いたし、そう…

僕の高校時代──1971〜1975(2)テスト、テスト、テスト

劣等生という刻印を押しつけられることから始まった高校生活は、その後も惨憺たるものであった。進学校というのは成績がすべてである。成績がよければ教師から優遇してもらえるし、悪ければ存在意義を認められない。例えば、どんなに部活動で活躍しても、ク…

僕の高校時代──1971〜1975(1)高校入学

2016年が明けて、1月ももう終わろうとしている。例によって2ヶ月もブログを更新しないままだったので、新年の挨拶もできませんでした。申し訳ありません。 さて、今回からこのブログに連載を始めようと思う。 といっても、10年以上前にある文芸雑誌に書き、…

日本とモンテネグロの百年戦争

ただいま次の本を書いているところだが、モンテネグロのことを調べていたら、Wikiにおもしろい話が出てきた。なんと、日本は2006年まで101年にわたって、モンテネグロと戦争状態にあったというのである。信じられない話だ。日本人のほとんど誰もそんなことは…

カスピ海は「湖」なのか「海」なのか問題

おひさしぶりでございます。またまた長い間ブログをさぼってしまい申し訳ありません。すでに1月も終わって新年のご挨拶もせぬまま、2月になって大雪に見舞われ、冬季オリンピックが終わったかと思うと、ウクライナでは政権がひっくり返り、もう3月になってし…

本年もお世話になりました

2013年もいよいよあと1週間。クリスマスが過ぎると、あっという間に新年へ突入する。定期的な刊行物がなくなってから数年たち、年末進行という言葉に懐かしささえ覚えるようになった。年末だけどぜんぜん忙しくない。 ヒマなくせになんでブログを書かないの…

横谷“ブッダ”宣の4年間

昨日(6月22日)は午後2時から、西早稲田で堀田あきお&かよさんのトークイベントがあり、それに参加したあと、午後7時からお茶の水で横谷宣さんと田中真知さんの対談を聞きにいくという忙しい一日だった。どちらの会場も大入満員で、私のように2つの会場を…

謹賀新年

明けましておめでとうございます。 今年はうっかりしてサイトのトップページに新年のご挨拶を出すのを忘れてしまいました。申し訳ありません。当欄でご挨拶させていただきます。 旅行人が出なくなってもうまるまる一年になるんですねえ。月日が経つのは早い…

近況

長いあいだブログの更新をせず、すいません。前にも書いたように、ツイッターだのフェイスブックだのやっていると、そっちのほうにかまけてしまって、ブログがおろそかになってしまいました。 ご存知のようにツイッターはわずか140文字なので、まあたいした…

世界は1個の電子である

毎晩寝床に入ってから本を読む。仕事とは無関係の本だ。若い頃は本がおもしろいと、つい夜が明けるまで読みふけることもあったが、今はマンガでもせいぜい2時間が限度だ。普通は1時間も読まないうちに寝てしまう。 どの本を読んでもよく眠れるのだが、やはり…

医師Tくんとの話

先日、大学時代の2年後輩Tくんと久しぶりに会った。彼は医師である。医学部なのになぜか大学の漫研に所属していたわけで、私の知る限り、わが漫研所属の医学部生はこの人だけだ。変わってるね。 で、お互いに歳をとって50代も半ばを過ぎ、あと何年ぐらい仕事…

休刊特需

休刊特需とでもいえばいいのか、書店から165号の追加注文が毎日のようにきて、旅行人のバックナンバーフェアをやってくださった数軒の書店からは、バックナンバーまで追加注文を下さり、アマゾンでは雑誌ランキングが50位台まで上がった。アマゾンの売り上げ…

ドル入れ

ネットを見ていたら、「黒板消し」を「ラーフル」と呼んだら○○県出身! という記事が目にとまった。むむむ、そういえば昔、私は黒板消しのことをラーフルと呼んでいた! ということは、ラーフルって鹿児島県人の呼び名なのか? http://www.nikkei.com/life/l…

画期的なカメラ

ただいま次号を制作中。なんてことを書くのもこれが最後になるのだなあと思うと、感慨深い、かというとそんな気分でもなく、とにかくまあいつまでたっても何でこんなに忙しいんだろう、今年もあと2カ月で終わりじゃないか、ろくな年じゃなかったよなという気…

最後のキャンプ大会御礼

今年で17回目の開催となった最後の「旅行人勝手にキャンプ大会」も無事に終了した。17回といえば当然だが17年も続いたことになる。まさかこんなに長いこと続くことになろうとは思いもよらなかった。今回ちょうど台風が来る直前だったのはラッキーだった。今…

庶民の苗字

ほんとに1週間たつのって、何でこんなに早いんだろう。と、先週と同じ書き出しになってしまう今日この頃だ。 何の本だか忘れてしまったが、先日読んでいたどれかの本に、「江戸時代の庶民に名字などなく、明治時代につくられたという話は俗説である」と書い…

地球は冷えていく(かもしれない)

一週間たつのって本当に早いもんだな。前の文は3日前に書いたばっかりという気がしてならないんだが、ちゃんと7日過ぎている。年とるとますます早く年をとる。 2年前の当欄(2009年6月6日)で、もしかしたら地球はミニ氷河期に入るかもしれないというニュー…

極度乾燥(しなさい)

原発事故の話題から少し離れて、今回は極度に乾燥した話を。かなり前から話題になっていたらしいが、私はさっきまでぜんぜん知らなかったので、書かせていただきます。 意味不明のおかしな英語をプリントしたTシャツは今でもあるだろうが、話題としてはすで…