2017-01-01から1年間の記事一覧

世界を変える美しい本

2017年もいよいよ押し詰まってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 今年は「ゴーゴー・インド30年」イベントのせいで、例年になく忙しい一年だった。考えてみれば、今年はどこにも海外旅行に行かなかったが、それを感じさせないぐらい気忙しい年だっ…

インドのカレーは辛いのか?

FACEBOOKやツイッターで「インドを旅した方で、インドのカレーは辛かったですか?」という質問をしました。ご協力くださった方が、ありがとうございました。 なぜ唐突にこんな質問をしたかというと、今、来年出す予定のエッセイを書いているところで、インド…

ゴーゴー・インド30年のイベントを終えて(2)物販部門

会場費+運営費のメドは立ったが、利益が出るのは物販にかかっている。そういうわけで、半年間、僕は一心不乱にグッズおよび本をつくりつづけた。一応グラフィックデザイナーである僕は、本や雑誌のデザインはいつもやっているが、トートバッグやTシャツのデ…

ゴーゴー・インド30年のイベントを終えて(1)会場の問題

今年の3月頃だったか、「『ゴーゴー・インド』が出てからちょうど30年になるから、なにか記念イベントを開きましょうよ」と前原利行さんに提案された。いまどき前原と聞けば民進党の党首だが、利行さんのほうは「旅行人ノート」や「地球の歩き方」などを手が…

小さな出版社の可能性3

以前に矢萩多聞さんがいっていた、「小商い」出版とは、簡単に言えば売れる数しか部数をつくらないというやり方だ。きわめて単純なこの方法がこれまで不可能だったのは、印刷コストのせいだ。前々回に書いたことなので詳しくは繰り返さないが、部数が少ない…

小さな出版社の可能性2

「ゴーゴー・インド30年」イベントの準備もようやく峠を越え、チラシやポスターを作って配り、さまざまなグッズをつくり、イラストを額に入れてそれぞれのタイトルをつくり、といったもろもろのことをようやく完了した。それに「旅行人」を1号だけ復刊させ、…

小さな出版社の可能性

5月20日に日本橋で行なわれた「本との土曜日」に参加した。これはインド関係の本やグッズを売る小さな市のような企画だった。僕は版元として出店したが、著者、書店として参加した方々もいた。 そこで、『持ち帰りたいインド: KAILASとめぐる雑貨と暮らしの…

最悪の宿

今日も机周りや本棚を整理している。 引き出しに入っていた写真の束から、はらりとこの写真が出てきた。思い出すのもおぞましい宿の写真だ。たしか1990年ごろだったのではないかと思う。ネパールからスナウリ国境を越えてインドへ入ったときだ。国境に到着し…

アフリカの賄賂『グッドマン・イン・アフリカ』

事務所の整理をしていて、昔書いた原稿がいろいろと出てきた。雑誌やPR誌に書きっぱなしで単行本に再録していないものが多いので、前回に引き続きブログに掲載することにした。 この原稿は、1995年に上映された『グッドマン・イン・アフリカ』という映画のパ…

旅先での「選択」の先にある運命

12年も前に、新潮社の『波』という雑誌に書いた書評をブログに掲載する。『「バンコク・ヒルトン」という地獄 ― 女囚サンドラの告白』(サンドラ・グレゴリー著/川島めぐみ訳/新潮社)という本だ。 なんでいまさらと思うが、大掃除していてこの『波』が出…