『アジアにこぼれた涙』制作ほぼ終了

 もうちょっと余裕を持って制作できるはずだったが、去年の12月に、予想外の休刊特需で、スタッフが本誌の発送作業に追われて、単行本の制作がなかなか進まなかった。著者の石井光太さんには、土壇場で校正の相談をばしばしと浴びせ倒してご迷惑をおかけしたが、実はうちの単行本制作はいつも「印刷所に入れる直前までゲラをチェックする」のが通例になっている。いくら直したつもりでも、必ず修正ミスが見つかるので、そこで緊急メールを著者に出して、また迷惑をかける。執筆者の皆様、いつもすいませんでした。

 世間は知らないあいだに3連休だが、ようやく今日は『アジアにこぼれた涙』の制作にメドがついた。カバーまわりのデザインも決定し、こんな感じになりました。帯をつけた状態です。もちろんこれはプリントアウトを他の本に巻き付けたものなので、本物の色の感じは少し異なりますが、イメージはこんな感じです。

 今度の本は本文用紙をちょっと白いものにした。普通、文字組の本の場合は薄いベージュ系の紙を使うのだが、この本は70枚の写真を掲載しているので、きれいに出すためにインクを吸いすぎないものを発注した。石井さんの以前の本をご覧になった方は、石井さんの強烈な写真をご記憶のことだろうが、今回は『絶対貧困』の写真のような強烈さはない。だが、石井さんでなければ撮れない光景や、石井さんもこういう写真を撮るんだなと思うようなものが多数入っている。小さな写真集の趣きの本に仕上げているのでお楽しみに。

 石井光太さんは売れっ子作家なので、書店注文の数も、うちとしては異例の多さだ。発売は1月末日の予定だが、1月は取次が混み合うそうなので、発売日が遅れる危険性もあり、取次への見本出しはなるべく早めに行くようにしよう。まあ、一日二日遅れたところで世界が終わるわけでもないが、発売を楽しみにしていた方が、豪雪の中をようやく書店にたどり着いたら出てなかったという事態になるといけませんからね。遅れないようにがんばります。

 ところで、MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店で開かれる対談の詳細が発表されています。
『アジアにこぼれた涙』(旅行人)&『ニッポン異国紀行』(NHK出版新書) 発売記念
「旅の物語、物語の旅」〜取材秘話から驚愕の異文化まで〜
石井光太×蔵前仁一
■日時:1月28日(土)19:00〜
 ※当日は18:45までに会場にお越しください。ご入場は整理番号順になります。
■会場:MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店 喫茶コーナー(東急本店7F)
■定員:60名
http://www.junkudo.co.jp/tenpo/shop-MJshibuya.html