旅行

最悪の宿

今日も机周りや本棚を整理している。 引き出しに入っていた写真の束から、はらりとこの写真が出てきた。思い出すのもおぞましい宿の写真だ。たしか1990年ごろだったのではないかと思う。ネパールからスナウリ国境を越えてインドへ入ったときだ。国境に到着し…

インド旅行のインターネット事情(2)モバイル機器

今のスマホやタブレットは、Wi-Fiがないオフライン状態でも、機器に内蔵されたGPSによって地図上に自分の位置が示されることを前の旅行で教わった。それを試してみたくて、今回のインド旅行では中古のスマホ(中古のアンドロイド端末で9000円ぐらい)を購入…

インド旅行のインターネット事情(1)Wi-Fi

最近は(というかここ10年ぐらいで)世界各地の安宿で、フリーWi-Fiがホテルの必須設備となっているのは皆さんもよくご存知のことだろう。 そのせいで、安宿でさえネット予約しないと泊まれないことがある。僕が数年前に旅した旧ユーゴスラビア諸国やコーカ…

地図のこと

長い間しまいっぱなしだった古い資料や地図などを処分している。旅行人でガイドブックなどを制作するための地図ではなく、僕の、取材や個人的な旅に使った地図なのだが、それでも長年のあいだに箱いっぱいどころか、書棚やファイルのあちこちにさまざまな地…

インド病と腸内フローラ

安保法制反対デモや洪水被害が起きている最中に、ばかばかしい話題を書くのも気が引けるが、ブログの休眠状態が続きそうなので、ちょっと書いてみることにした。 半年ほど前になるが、テレビで腸内フローラの話をやった。ご覧になった方も多いと思うが、簡単…

バルカンの旅(2)ボスニア・ヘルツェゴビナ

ボスニア・ヘルツェゴビナのモスタルまで来ました。クロアチアとボスニア・ヘルツェゴビナの国境では、バスにイミグレーションの係員が入ってきて、パスポートを見るだけ。入国スタンプも押さないシンプルさ。 ボスニア・ヘルツェゴビナに入ると、クロアチ…

バルカンへの旅(1)クロアチア

長らくブログをさぼっていましたが、今、バルカン半島を旅行中です。今回はその最初の国クロアチアから。 9月4日、成田からドーハを経由してクロアチアの首都ザグレブに到着。長旅で疲れたので、ちょっとだけ街を散歩。日が傾くと、吹く風が肌寒く感じる。な…

鹿児島から東京へ

鹿児島の用事を終えて、東京に向けて出発する。九州自動車道では熊本県で雪が降ったが、道路に積もるというほどでもなく、雪景色の中を快調に北上した。福岡の友人宅に忘れ物をしたので、再び福岡に寄り、そこからあらためて東京を目指す。そして本土に入り…

東京〜鹿児島1400km

所用があって鹿児島へ帰ってきた。せっかくなので、途中の福岡で福岡アジア美術館のインド展を見て、友人の家に数泊し、そして今日、鹿児島の霧島に帰着した。おおよそ1400キロぐらい走った。 東京を出発したのが、2月10日の昼頃で、東名高速をずんずん西へ…

ポルトガルの旅(5)リスボン

ポルトガルの旅も終盤を迎え、首都のリスボンに再び帰ってきた。小さな町が多いポルトガルを旅してくると、リスボンはまるで別世界だ。まさしく大都会である。昨日は近郊にあるシントラという町へ日帰りで行った。そこにある要塞の城壁に登って下界を見渡す…

ポルトガルの旅(4)北部の田舎

ギマランイスからさらに北へ移動し、ポンテ・デ・リマという町に宿泊した。ポンテ・デ・リマとはリマ川の橋という意味じゃないかと思うが、人口2000程度の本当に小さな町だ。ここにはローマ時代の橋が架かっていて、それが最大の見どころで、それ以外は特に…

ポルトガルの旅(3)ギマランイス

前の書き込みから一週間がたち、現在私は北部のギマランイスという町にいる。ここは旧市街が世界遺産にも登録されている有名な街で、ここに来てひさしぶりに多くの観光客や日本人旅行者を見た。われわれが宿泊しているホテルに、われわれ以外の客が泊まって…

ポルトガルの旅(2)フォス・コア

モンサントからカステロ・ブランコ、グアルダを経由して、一気にヴィラ・ノヴァ・デ・フォス・コアという田舎町にやってきた。この長い名前の小さな町は、ポルトガルの世界遺産の一つコア渓谷をまわるための基地になる町だ。人口はわずか3000人。私が生まれ…

ポルトガルの旅(1)モンサント

私は今、ポルトガルの田舎町モンサントにいる。ここは巨岩の家で有名なところで、大きな岩を構造体に組み込んだ家々が軒を連ねている。どのガイドブックにも「ポルトガルで最もポルトガルらしい村」に選ばれた村であると説明があり、ポルトガルでも有名であ…

コーカサスから帰国

コーカサスからトルコのトラブゾン、イスタンブールを経由して日本に帰国した。20年前に私はイランからトルコへ入り、トラブゾンに立ち寄った。そのときも確か10月頃で雨が降っており、安宿には暖房もなく、凍えるように寒かった。そしてどんよりと曇った薄…

コーカサスの旅 グルジア2

前回の書き込みでコーカサスからは最後になると書いたが、ホテルでネットがつながったので最後にもう一度書くことにした。 グルジア最後の目的地であるスワネティ地方のウシュグリ村は、塔の家が密集していることで知られ、世界遺産にも登録されている。塔の…

コーカサスの旅 アルメニア

コーカサス三国の首都で最も物価が高いと聞いていたアルメニアのイェレバンだが、このところアルメニア・ドラムが下がっているせいで、思いのほかアルメニアは安く旅ができた。少し前まで1ドル=300ドラムだったのが、今は360ドラムで、2割ほど安くなってい…

コーカサスの旅 グルジア

アゼルバイジャンのシェキから西へ進み、国境を越えてグルジアに入った。アゼルバイジャンの国境では、カスタムから「アルメニアに行ったことがあるか」、「地図は持っているか」と質問された。アゼルバイジャンとしては、自国領であるナゴルノ・カラバフを…

コーカサスの旅 アゼルバイジャン

私は今、アゼルバイジャン西部の町シェキにいる。バクーからアゼルバイジャンに入国し、山間部の村をまわって、ここまでやってきた。シェキはアゼルバイジャンでは大きな街だが、ここがどこにあるかを知っている人はあまり多くはないだろう。そもそもアゼル…

再びダッカから

ダッカからチッタゴンへ行き、再びダッカへ戻ってきた。ダッカに入ると、車の騒音と空気の悪さに辟易する。明日はダッカを離れてバスでクルナへ向かう。ダッカとクルナは距離にすると200キロ程度しかないが、最低8時間、下手をすると12時間以上かかる。いっ…

ダッカから

今、バングラデシュの首都ダッカにいる。バングラデシュも便利になったもので、中級ホテルでもロビーでは無線LANでインターネットを利用できるようになっている。 たしか12年ぶりのバングラデシュだが、ダッカも少し変化が見られる。インドから輸入されたオ…

雨のブリスベーン

事故もなく、無事にキャンピングカーの旅を終えてケアンズにたどり着いた。ケアンズはたいして大きな町ではないが、その割に土産物屋がやけに多くて、かなりの店で日本人か日本語を話す店員が働いている。よほど多くの日本人がこの町にやってくるのだろう。 …

オーストラリアのキャンプ場から

私は今、オーストラリアにいる。なぜオーストラリアにいるかについては、謎の事件があったのだが、機密上、詳細は過去のブログを参照されたい。 で、今、オーストラリアのユンゲラ国立公園というところにいる。キャンピングカーを借りて、クイーンズランド州…

インド東部オリッサの田舎町から

久しぶりの更新になってしまい、大変申し訳ありません。今、私はインドのサンバルプールという町にいる。サンバルプールと聞いてピンとくる方は少ないでしょうが、ここはインド東部オリッサ州の少し内陸地にある町で、イカット(絣)で有名なところです。 今…

オーストラリア旅行

それは昨年の暮れだった。新聞を開くと、派手な全面広告が目にとまった。今度日本に就航するオーストラリアの「ジェットスター航空」の広告だ。話題になったのでご記憶の方も多いだろう。就航記念でなんとオーストラリア往復チケットを8000円で販売するとい…

ルーマニアから帰国

ルーマニアから帰国しました。日本に帰ってくると、まだTシャツで過ごせるほど暑いのがちょっと意外だった。ルーマニアは、入国した8月下旬はまさに真夏の暑さだったが、9月下旬ともなると肌寒いほど秋めいてきた。 近頃は取材に出かけるのにパソコンを持ち…

ルーマニアの田舎町より

また長いこと更新できずに申し訳ありませんでした。僕は今、次号の特集のための取材でルーマニアにいる。ルーマニアはあまり日本人にとってなじみのあるところではなく、情報も多いとはいえない。だからこそ、それではいったいどういうところなのかという興…

憧れのシベリア鉄道

もうすぐ田中真知さんの新刊『孤独な鳥はやさしくうたう』が出るが(6月25日発売)、その1カ月後には自分の本『シベリア鉄道』(7月25日発売予定)を出すので、今はその制作にかかりっきりである。今度の本は、およそ半分がカラーという(旅行人としては)超…

生きている橋

この前テレビを見ていたら、ゴムの木で造った橋というのがコマーシャルに登場してきた。見たことがある方もいると思うが、川の対岸に生えたゴムの木の球根を向こう岸まで伸ばし、それを橋に仕立てたものだ。クボタのコマーシャルである。この橋を子どもたち…

グアテマラから帰国

3月は一度も更新できず、申し訳ありませんでした。取材で一カ月ほどグアテマラをまわって、さっき帰ってきたところです。 グアテマラは初めて行ったのですが、とにかく旅行者が非常にたくさんいることに驚きました。日本人旅行者も多かったです。インドをま…