ポルトガルの旅(3)ギマランイス

 前の書き込みから一週間がたち、現在私は北部のギマランイスという町にいる。ここは旧市街が世界遺産にも登録されている有名な街で、ここに来てひさしぶりに多くの観光客や日本人旅行者を見た。われわれが宿泊しているホテルに、われわれ以外の客が泊まっているのさえひさしぶりなのだ(笑)

 この街を訪れた最大の目的は、実はこの郊外にある集落遺跡を見ることだった。2500年ほど前までさかのぼるこの集落遺跡は、このポルトガル北部からスペイン一帯にかけて、このような集落遺跡が存在するといわれているが、そのなかでもここはイベリア半島最大の集落遺跡である。

 で、まあ、それほど大きな遺跡であるにもかかわらず、交通の便はよくない。ロンリープラネットは、ギマランイスからのバスが遺跡の1キロのところを通ると曖昧な書き方しかしていない。ギマランイスのバスターミナルで聞くと、バス停から歩いて15分だという。1キロなら15分で合っている。というわけでバスに乗ったのだった。

 ギマランイスからバスに乗っておよそ30分ほどのところで下車する。そこから遺跡への看板があったので、それにそって歩き始めた。だが15分歩いたってぜんぜん到着していない。そこにあったのは、遺跡の下にある村だった。シターニア・デ・ブリテイロスという集落遺跡は、実は山の上にある。その村からさらに山を登っていかなければならないのだ。

 普通は歩く人はいない。みんな車だ。われわれは他に手段はないので、てくてくと歩いた。坂道を登って遺跡の入口まで35分かかった。15(ヒフティーン)分じゃなくて50(ヒフティ)分だったのだ。ああ、疲れた。遺跡の様子はこんな感じです。

 遺跡の広さも3.8ヘクタールあるのでけっこう広いのである。もっと興味のある方はグーグルマップで「Citania de Briteiros」と検索すると地図上に遺跡の様子が出てきます。
http://maps.google.co.jp/maps?hl=ja&ie=UTF8&ll=41.527865,-8.316919&spn=0.002064,0.010804&t=h&z=17&brcurrent=3,0x0:0x0,1

 ギマランイスへ帰るバスはないので、再び山の下の村まで降りていき、そこにある博物館を見物した後、博物館の係員にタクシーを呼んでもらってギマランイスに帰った。まったくもってめんどくさいが、まあ、しょうがない。救いはポルトガルのタクシーが比較的安いことで、20キロほど乗って20ユーロだった。1ユーロが150円を超えた頃はきつかったが、今のように110円前後だと、ヨーロッパの旅もかなり楽になりますねえ。