バルカンへの旅(1)クロアチア

 長らくブログをさぼっていましたが、今、バルカン半島を旅行中です。今回はその最初の国クロアチアから。

 9月4日、成田からドーハを経由してクロアチアの首都ザグレブに到着。長旅で疲れたので、ちょっとだけ街を散歩。日が傾くと、吹く風が肌寒く感じる。なんてことないヨーロッパの普通の街という感じ。
 クロアチアは先日EUに加盟したばかりで、通貨はまだユーロではなくクーナという。貂(テン)という意味らしい。昔は貂の毛皮が通貨の役割を果たしたことからきているという話。物価だけは日本並に高い。

 一日中ザグレブを歩きまわって、かなりくたびれた。さほど大きな街ではないので、歩いてまわれるぶん、歩かなくてはならなくなって疲れるという、よくわからない矛盾(笑) 日ごろはほとんど歩かないのに、本日の歩行距離はおよそ9km。そんなにたいした距離でもないんだけど。
 写真は、午前中に撮影するのがいちばんきれいな聖マルコ教会。その屋根に色瓦であらわされているのがザグレブ市の紋章。なんだかセーターの柄みたいだな。

 翌日(9月6日)プリトヴィッツェ湖群国立公園を見てきた。世界遺産登録なのはともかく、ものすごい人気で観光客が多く、これでもシーズンオフだというから、シーズン中は人が多すぎて近寄れないかも。
 大小の湖が階段状に連なり、湖と湖の落差が滝になっている。湖のエメラルドグリーンが美しかった。ここも紛争中は戦場となって、復興するのがだいぶ大変だったらしい。今はその面影はない。

 今日はアドリア海沿岸のシベニク、トロギールをまわってきた。どこも観光客でいっぱい。この2つの街は、教会と旧市街と見どころも似ているので、一歩離れると、どっちがどっちだったかわからなくなりそう、というか、すでにもうわからなくなっている。
 それにしても、アドリア海は美しい海で、水が非常に澄んでいる。泳いでいる人もたくさんいた。沿岸はヨットハーバーやキャンプ場だらけ。なんだか伊豆に来たような気分だ。
 写真は、トロギール。教会の鐘楼に上って撮影。鐘楼は中国人団体客でいっぱいだった。

 ユーゴ紛争から20年が経ち、クロアチアではそれがあったことが信じられないほど復興が進み、観光客でにぎわっている。アドリア海沿岸の都市は、海外からのバカンス客でいっぱいだ。日本人の姿も数多く見かける。どこまでも明るく、まぶしい観光国となっているようだ。
 念願のユーロにも加盟し、クロアチアにとっては望むべき方向に進んでいるということだろう。祝福すべきことである。ただ、どしどしと西洋風の観光化が進むと、何しにクロアチアまでやってきているのかわからなくなってくるのも確かである。

 次は、ボスニア・ヘルツェゴビナへ進む。