「本の雑誌」が創刊30年

 今月の「本の雑誌」が送られてきた。見ると「特大号」とあって、いつもよりちょっと厚い。「創刊30周年記念特大号」なんだそうだ。30年! おめでとうございます。

 20周年のときは、祝賀パーティに招かれて、様々な有名人のおもしろい話を聞かせていただいた。確かあれは帝国ホテルだったかな。あれからもう10年もたったのかと、そのことに驚いている。

 30周年記念の8月号には、読者のページである「三角窓口」の30年をふりかえる企画があり、そのなかに「三角窓口王を探せ!」という記事がある。この30年に、どのような読者がどういう投書をしてくれたのかを概観するもので、なんと、私の名前も登場する。掲載回数ランクでランキングされたのだ。

 といっても、掲載回数はわずか4回なので、4回掲載された大勢の人々のうちの一人として載っただけなんだけど。12回以上掲載された読者は活字が大きくなっている。1位の鈴木輝一郎さんはプロの小説家だが、この30年に83回も掲載されたらしい。毎回載っているなと思っていたので、この人がトップなのはそう不思議ではない。

 巻頭には、椎名誠さんと目黒考二さんの「30周年いろいろあったのだ対談」がある。そのなかで、椎名さんが次のようにいっている。
リトルマガジンには30年寿命説というのがある。つまり、創刊した編集長が歳を取るから、それ以上続けるのはなかなか難しいんだな」
 それを受けて目黒考二さんはこういっている。
「一般雑誌の編集長は何年に一度変わるだろ。ああしなければ無理なんだよ。一人が延々やるのって現実的には無理があるよ」

 うなずける説である。これを読んで、ふと旅行人って何年たったかなと勘定してみたら、今年の10月で17年ということになるようだ(いつのまにか15周年も過ぎてしまったのか)。30年まではまだ13年もある。13年後ということは私は62歳。うーん、やっぱりちょっと無理かな(笑)。

 旅行人の場合、3年後の20周年を祝ってインドの安宿でパーティかなんかやろうかな、というのは冗談ですが、とりあえず20年を目標にがんばろう。「本の雑誌」30周年おめでとうございました。