本棚の『まんがNo1』を前にしてたちすくむ

 今日も本棚の整理をしているが、そろそろこれもなんとかしたほうがいいのではないかと、棚にずらりと並ぶ古い漫画雑誌『ガロ』を眺めている。古いものでは1973年のものから、新しいものでは1981年まで、とびとびにとってある。たいした価値はないだろうが、このまま捨てるのは漫画ファンとしては忍びない。まんだらけに相談しようかな。

 1984年、長い旅行に出るときにも、持っていた漫画本を大量にまんだらけで売ったことがある。そのときはまだ小さな店だったので、古川さんが自ら1冊1冊チェックして値を付けていた。なかに『電人アロー』(一峰大二)が混じっていて(近所の古本屋で30円で買った)、古川さんは「おおおーっ」と声を上げて、「これは1500円だ!」と勝手に高値を付けてくれた。そのときも500冊以上の漫画本を売ったと思うが、総額4万円以上になって本当に助かった。

 今持っているのは、その残りのような漫画雑誌だが(なんであのとき一緒に売らなかったのかなあ)、珍品もある。漫画ファンの間では有名な漫画雑誌だが、赤塚不二夫が責任編集して発行した雑誌で、『まんがNo1』という雑誌だ。
赤塚不二夫が私財をつぎ込んで発行した雑誌だった。豪華メンバー+付録レコードがウリだったが、値段が高かったこと、再録マンガが多かったこと、レコード貼付のために第三種郵便物認可がとれなかったこと、などであまり売れず、半年で数千万の赤字を出して休刊した。最終号では、「『季刊まんがNo.1』として継続する」と言っていたが、出なかった。」http://www.bizarrebooks.jp/mangano1/index.htm

 『まんがNO.1』は本誌+別冊(全10冊)で幕を閉じた、いわば幻の漫画雑誌である。私のその雑誌を2冊持っている。古本屋で買ったもので、内容もさることながら、表紙デザインが横尾忠則というすごさ。書影をご覧下さい。とても漫画雑誌とは思えませんね(笑)。
 この2冊は、もうちょっと持っていたいかな。


 この号の裏表紙が下の写真。さすが赤塚先生。