グジャラートから帰国


 3週間ぶりの当欄です。昨日、インドのグジャラートから帰国しました。3週間で延べ13都市をかけめぐるハードスケジュールだったが、うーん、グジャラートはおもしろかった。その模様は、これから記事にして次号の本誌でお送りしますので、どうぞお楽しみに。

 今回もラップトップを持参して原稿を現地で書いていたのだが、それと同時にデジカメで撮影した写真を、コンピューターにも予備として取り込んでいた。しかし、2人で撮影した写真が約6000枚。容量にしてだいたい20ギガ弱といったところで、これをコンピューターにどんどん入れていたら、だんだんソフトの挙動がおかしくなってきた。まあ、これはバックアップだから問題ないといえば問題ないんだが、やはりバックアップがないと不安である。

 結局、すべてをコンピューターに取り込むことはやめて、一部はストレージ(カメラのメモリーからデータをコピーするミニハードディスクのことです)だけで無事に持ち帰った。今、その写真を事務所のハードディスクに移し、CDに焼いているところである。これがまた非常に時間がかかるので閉口している。しかも、1枚のCDの容量は約700メガなので、約230〜240枚しか入らない。ということは、6000枚の写真を保存するには、25枚のCDになるということである。やはりDVDじゃないとダメな時代になったのだなあとため息(DVDだと4〜5枚で入っちゃう)。

 ところで、今回の取材では、こういった電子機器の充電などが欠かせないので、必ずコンセントが部屋の中で使えるホテルに宿泊したが、いちばん安い1泊150〜250ルピー(450〜750円)クラスの宿だと、さすがに部屋にコンセントがないようだったので、だいたい400〜600ルピー(W:1200〜1800円)クラスの宿に泊まっていた。このクラスだとエアコンはないが、コンセントは数カ所にあって、驚くことにほとんど停電しなかった。停電しないのはグジャラートだからで、他の州だとこうはいかないだろう(と、グジャラートの人がいっていた)。

 しかし、今や部屋のコンセントはインドでは必須条件である。何故かというと、携帯電話を充電する必要があるからだ。なにしろインド(あるいはグジャラート)の携帯電話の普及率は驚くほど高い。オートリキシャの運転手はもちろん、屋台チャイ屋のおやじからホテルのボーイたちまで携帯を持っているのだ。バスの運転手はもちろん携帯しながら運転している(一応日本と同じで禁止されている)。夜行寝台バス(というのがインドにもある)に乗ったら、なんと寝台の横にも充電用のコンセントが取り付けられていた。

 当然、各地に携帯用の電波塔が建てられていて、ボーダフォンの赤い看板がそこらじゅうにある。この通信事情の変化は革命的といってもいいほどだ。電話線の場合はそのメンテナンスが大変だが、特にインドのように広大な国の場合、無線の携帯のほうがずっと普及しやすいのは理解できる。かつて日本からインドに電話するのに3日待たされたなんていう話は、もう誰も信用しないかもしれないですねえ。なにしろ、インドから日本へ国際電話したって、なんと1分4ルピー(12円)なのだ。安くなったなあ(と電話屋の方もいっていた。こう安くなったのはつい最近のことらしいが)。


追記
 最近何だか追記することが増えましたが、お恥ずかしい追記を一席。
 上で、インドにコンピューターを持参した旨を書きましたが、これはヤフーオークションで入手した物でした。マックで値段が安ければなんでもいいつもりで買い求めたのです。それで、昨日、田中真知さんに、デジカメで撮った写真が多くてDVDに焼ければいいんだけど、などと話をしていたら、真知さんが「そのコンピューターでDVDが焼けるよ」というではありませんか。
 で、真知さんのご指示の通りやってみたら、これがまあ見事に焼けました。DVD1枚で1400枚の写真が入っちゃうんですね。いやはや、豚に真珠というか猫に小判というか、クラマエに最新機器というお話でした。