まぼろしの市街戦

 大学時代、友人Pから、この映画はいいからぜひ見ろといわれていた映画がある。そいつがおもしろいと言っていた映画は他にもあったが、その映画は、友人の極めつきのお気に入りで、「この映画はPの映画」というイメージが仲間内にあった。それが「まぼろしの市街戦」という映画である。

 「まぼろしの市街戦」が公開されたのは1967年頃らしい。私たちが大学生だったのは1975年から1979年にかけてなので、当時でもすでに公開から10年ほどたっていたわけだ。今と違ってビデオやDVDが出まわっている時代ではないので、それを見るには名画座にかかるのを待つしかなかったが、当時は300円2本立ての名画座が渋谷、高田馬場、池袋などにあったので、そのうちのどこかで見たのだと思う。

 実に奇妙な映画だった。監督のフィリップ・ド・ブロカも、主演のジュヌヴィエール・ビジョルドという女優も全然知らなかったが、ジュヌヴィエール・ビジョルドは本当にかわいらしい人だった。この映画がどのような内容であるかをうまく書くのは実に難しい。下手に書くとネタバレになってしまうので、ただ40数年に公開された、かわいらしい女優さんが出演するフランス映画であるとだけ申し上げるが、できればそれだけでこの作品を見ていただきたいと思う。

 DVDも売っているが、これは絶版なのでむやみに高い。さすがにこれを買ってまで見ろとはいいませんが、6月26日にNHK BS2で放映するそうだ。(6/26(金)13:00〜14:43)よかったら見てみて下さい。おもしろいですよ。