亀田と正露丸とロハス問題

 暑中お見舞い申し上げます。

 この暑い中、仕事のことを書く心境でもないので、亀田問題について(笑)。めちゃくちゃ叩かれてますね、亀田君。疑惑の判定とかで亀田自身がインタビューで叩かれているが、あれはおかしいよな。亀田が判定を左右できるわけがないんだから、批判するんだったら採点者に抗議するべきじゃないの。なんで亀田に文句をいうのかね。

 テレビを見ていたら、二宮清純は「フェアじゃない」といっていたが、仮にフェアじゃなかったとしたら、それは亀田じゃなくて採点者だろう。なおかつ「負けた方が亀田のためだった」などと言っていたが、そんなことをおまえなんかに言われたくねえや、と亀田は思っているだろうが、「好きなことを好きなように言ったらいい。次はもっと練習して勝ち続けてやる」と亀田が反論したら、強気の発言とまたバッシング。

 ボクサーが強気の発言をして何が悪いのかね。もっと練習して勝ち続けてやるというのは、強気の発言というより、健気な発言というべきじゃないの。亀田なんか目じゃないぐらいめちゃくちゃだったマイク・タイソンを見よ。ボクサーは強いのが一番だ。それ以外のことはどうでもいいことで、その「それ以外」のことなのが、あの「おやじのボクシングが世界に通用してうれしい〜」だ。あんなベタな人情話こそうんざりだが、まあ、それは私の個人的な好き嫌いなのでどうでもよい。

 もし亀田が、あれほど大口を叩くボクサーでなかったら、こういうふうにバッシングされることはなかっただろう。要するに口の利き方も知らない生意気な若造だと思われていたのだ。疑惑の判定なんかボクシングではいくらもある。日本人のボクサーが疑惑の判定で勝ってこれほど叩かれたことはないが、それは「日本のファンが成熟した」のではなく、単に亀田が生意気な奴だったからなのだ。亀田だってそれを十分に知っていただろうと僕は推測するんだけれど。

 ところで、この前、正露丸問題も発生した。ラッパのマークの正露丸が、ひょうたんマークの正露丸をマネをするなと訴えたのだ。そしたら裁判所は、名前は同じだけどマークが違って見分けが付くから問題ないと棄却したそうである。

 朝日新聞の記事によると、正露丸という名前は、昭和30年代からの一般名称であり、以前は複数の業者がこの名前で販売していたから、ラッパのマークの会社だけが独占的な使用してきたわけではない、と裁判所は言ったそうである。

 それはそうかもしれないが、だったら何故特許庁はラッパのマークの会社に正露丸の商標登録を認めたのか。申請があったから認めただけですというのなら、この商標登録の有効性はどうなるのだろうか。それが有効だからこそラッパの会社は申請登録費用を支払い、更新費用を支払ってきたのではないか。それが有効でないのなら、特許庁は陳謝し、これまでの費用を返還し、損害賠償しなければならないのではないかと思うのだが。

 商標登録の問題をもう一つ。盛んに言われている(た?)「ロハス」。ご存知の方もいると思うが、これも実は商標登録されていた。ロハスといわれても、僕なんかは全然意味がわからないんだが、ウィキペディアによれば、この言葉はアメリカのマーケティング用語で、「環境と健康に関心、社会に対する問題意識、自己啓発・精神性の向上に関心が高く、実際の行動に移す人々」のことなんだそうだ。

 で、これを雑誌「ソトコト」の会社と三井物産が日本で登録商標してしまった。それでロハスという言葉を使うと金を取られるというので敬遠され、結局お金は請求しませんということになったらしい。笑止である。ロハスがロハになっちゃった(古すぎ?)。