霧島の新燃岳が噴火

 というニュースをご覧になっていると思うが、ほんとにすごい噴火らしい。私はこの霧島で生まれ育ったが、新燃岳は活火山なので、多少の煙を上げるのはしょっちゅうのことだったが、こんなに噴火したのを見たことはなかった。これほどの噴火は200年ぶりのことらしい。

 霧島の兄が写真を送ってくれた。左下の建物が旅行人山荘だ。

 これを見ると、なんかホテルが今にも噴火に呑み込まれそうな感じがするが、実はそんなことはぜんぜんなくて、ホテルと新燃岳は直線距離にして7kmほど離れているので、実害は何もないようだ。噴煙は宮崎県の方へ流れていったので、都城市などが降灰で大変な目に遭っているそうである。宮崎県の道路は場所によって通行止めになっている。

 私が鹿児島出身だというと、鹿児島では雨も降れば灰も降るらしいじゃないのとたまにいわれることがある。確かにその通りで、鹿児島市には桜島の灰が降ってくることがある。特に夏の噴火は風向きのせいか鹿児島市に降ってくることが多く、窓を開けっ放しにできないのでちょっとつらい。洗濯物は灰まみれになる。もちろん外出するときには傘をさして歩くし、車はヘッドランプを点灯し、ワイパーを作動させる。きっとフロントガラスはこすれて傷がつくことだろう。

 こんな経験は他の地域の人はしたことがないのだろうが、桜島周辺に住んでいる人にとっては普通の出来事とはいわないまでも、ショックを受けるほどの体験ではない。もちろん降灰の量によっては作物は打撃を受けるし、日常生活にも支障を来す。都城の人はきっと驚いていることだろう。兄の話によると、桜島の灰どころではないらしい。このところ大気が乾燥しているので、降ってきた灰も舞い上がりやすい。そうなると、いくら窓を閉め切っていても、どこからともなく細かな灰が入り込んできて、コンピューターなどがやられる危険性もある。雨が降ってくれれば、積もった灰を流してくれるのだが。

 旅行人山荘はこの噴火による影響をまったく受けていないので、お越しになる予定の方はご安心ください。