たるんでる!

 今日は祝日だったんだなあ。なんか世間の動きがいつもと違う感じがした。祝日だということに気がつかなかったので、気分は出勤態勢で、事務所にきてちょっと仕事をしている。仕事というほどのものではないが、マックのi-Movieを使って、コーカサスの写真とムービーを組み合わせている。来月やるお話会用です(詳細は未定ですが12月17日の夕方にコーカサスの話会を行う予定)。

 おお、なんとニュースでは北朝鮮が韓国を砲撃して、韓国兵が死亡したといっている。大変なことになったぞ。

 というようなこととはまったく関係なく、ちょっと前の頭に来た話を書く。

 ある月刊雑誌に広告を出そうとしたことがある。それでまず電話した。電話には若い男が出た。広告を出したいと思うので、資料を送って欲しい旨を告げると、男はすぐにファックスするというので、それではそれを見てから返事をしますと電話を切った。

 それから1週間待ったが、ファックスは送られてこなかった。こちらもヒマなわけではないので、毎日待ちこがれていたわけではないが、はっと気がつくと1週間たっていたのだ。そうなると、次の号に出す広告の期限に差し障りが出そうなので、再び電話した。すると、同じ男が電話に出た。
「旅行人と申しますが……」
 そこまでいうと、その男は「あっ」といった。
「この前電話して広告の資料をお願いしたんだけど、ファックスはどうしたんですか」
「すいません! すぐにファックスします」
 どうやら忘れ去られていたようだ。広告の申し出を忘れるとは、さすがマイナー雑誌だ。

 ほどなく送られてきたファックスを見て、3度目の電話をする。すぐにその男が出た。
「ファックスを拝見しました」
「そうですか。うちの雑誌は専門的な方がご覧になっていますので、旅行雑誌の広告としては(と、聞きもしないことをべらべらと話し始める)」
「はあ、それで広告料なんだけど、○万○千円とありますけど、これ端数を切って○万円になりませんか。それだったらすぐに決めますけど」
「それはちょっと私では判断できませんので、上の者に相談してみます」
「それじゃ、できるだけ早くご返事をいただけますか」
「わかりました」

 それから時が経つこと3週間。電話はかかってこなかった。上の者に広告料の相談をするのにそんなに時間がかかるとはとても思えない。またもや忘れ去られてしまったようだ。すごい男だね、こいつは。

 こっちから電話をするのもばかばかしいし、そもそもすでに広告のタイミングを逸している。しかし、このままではすっきりしないので、4回目の電話をする。今度は違う年配の男が電話に出た。その人に、これまでの経緯を説明すると、その人は驚いて、すぐにその男と話をして明日電話しますという。私がこういう電話したのは、またその雑誌に広告を出す可能性があるからだ。常識的には考えられないことだ。そのときにまたこんなことをやられたらたまらないので、これをきちんと措置してもらう必要があった。

 翌日、「上の人」からお詫びの電話があった。やはり例の男が忘れていたようだ。多分そうじゃないかと思ってはいたが、最初に資料をファックスし忘れるというミスを犯しているのだから、次は注意を払うのが普通の感覚だろう。それをまたもや忘れてしまうとは、いったいどういう神経をしているのか。

 上司の人は、教育が行き届かず申し訳ありませんと平身低頭して謝っていたが、これは教育の問題ではなく常識の問題だ。教育しなくてはできないような複雑なことじゃない。要するにたるんでいるのだね。こういうとき詫びを入れなくてはならないのが上司である。気の毒で怒る気にもなれないですねえ。