プロ野球解説者vsアナウンサー

 今日で8月も終わり。今月は3回しか更新できなかったので、珍しく連続更新する。ま、たいした話じゃなくて申し訳ないですが。

 プロ野球もいよいよ残り40試合となり、セリーグはうれしいことにスワローズが(私には)予想外の強さを見せて首位を走っている。2位以下が勝率5割以下というのも予想外だった。しかし、スワローズは昨日も負けて4連敗を喫し、もちろんすんなりシーズン優勝できる情勢にないが、私としては十分満足している。

 それはともかく、この前、フジテレビのヤクルト戦を聞いていたら(仕事中なので見る余裕はない)、アナウンサーと解説の金村さんのやりとりがおかしかった。金村さんが打席に立つ不調の青木選手のバッティングについて、ずっと解説していた。アナウンサーはそれを、はいはいと聞き、青木が凡打してチェンジで、コマーシャルに入った。

 コマーシャルが終わって、再び試合が映し出され、カメラが守備に着こうとする青木を映し出すと、アナウンサーは何を思ったか、「金村さん、最近の青木の不調はどうでしょうかねえ」と聞く。
金森さん、ちょっと怒気を含んだ声で、「ちょっと待って下さいよ。今までさんざん青木のことを話したばっかりでしょう。勘弁してよ」

 つねに話を続けなければならないアナウンサーとしては、とにかく何か話をしなくっちゃというので、モニターの画像に反射的に反応したのだろう。能がないといえば能がないが、金村さんの対応も正面から打ち返して、ピッチャー強襲ヒットてな感じ。なかなかおもしろかった。

 数年前に広島市民球場の試合で聞いた達川さんとアナウンサーのやりとりも忘れられない。その日は夏真っ盛りのデイゲームで、球場には強い日差しが降り注いでいた。アナウンサーはそれでこういった。
「夏の日差しを浴びた広島市民球場の観客席は白一色に染まっています」
 夏ですからね、観客はみな白いシャツなんかを着て観戦しているんだろうと、これを聞くと思いますね。すると、達川さんがこういった。
「そんなことないでしょう。どこが白一色ですか。いろんな色があるじゃないですか。日本語は正確に使わんといけませんね」
 いやあ、すごい突っ込み。さすが達川さん。いまどき夏の洋服が白一色ってことはないですねえ。

 昨日のスワローズ対カープ戦でも、その達川さんがおもしろい解説をした。
 2対2の同点で救援に出たスワローズの新人投手、久古(きゅうこ)の投球を見た達川さんがアナウンサーにいった。
「久古は結婚してますか?」
 アナウンサーは返事に詰まって「えー、独身だと思いますが……」
 すると、アシスタントの女性レポーターがフォロー。
「いや、もう結婚してますね」
 それを聞いた達川さんがいった。
「そうでしょう。久古のボールはね、球威はたいしたことないんですよ。しかし、実に生活感のあるボールですよ。結婚してないと、こういうボールは投げられんですよ」
 生活感のあるボールって何?