ロンプラのライターが盗作?


 そろそろ更新しようと思い、昨日ネタになる本を持参して会社へ来たら、前川健一さんからメールが来ていて、こういう記事が出てるのを知ってた? と、恐ろしい記事を教えてくれた。それがこれ。


旅行ガイドのライターが盗作を告白、暴露本出版へ
http://www.cnn.co.jp/showbiz/CNN200804140013.html


 このCNNの記事を読む限りでは、著者の男が盗作をしたことには触れられていないが、盗作と捏造を認めているそうなので、その暴露本で書いているのだろう。


 この男、トーマス・コーンスタムが執筆したガイドブックは、コロンビアなど中南米が多い。記事によれば、取材費が少なかったので現地に行かなかったとか、低収入なので麻薬取引に手を出したなどといっているそうだが、こんなのはまったく理由になっていない。取材費が少ないのなら断ればいいし、低収入だから麻薬を売っていいことにはならないわけで、もともとこの人自身が問題なのではないかと思える。


 とはいえ、この男が悪いだけだといってすむ問題なのかどうか。ガイドブックの制作は手間と費用がかかる。それをペイするには部数と価格の設定が重要だが、ロンプラのコロンビア編はアマゾンで2230円で販売している。この価格を考えると、部数も相当多くないと十分な取材費は支払えないかもしれない。英語のガイドブックは読者が世界中にいるので、発行部数もかなりなものになるのだろうが、私が推測するに、だからといって、コロンビアのガイドブックががんがん売れているとは考えにくい。


 で、これも前川さんが教えてくださったニュースなんだが、実はロンリープラネットのトニー・ウィラーは、自社株の75%をBBCに売却していた。
http://www.news.com.au/adelaidenow/story/0,22606,22523539-5005962,00.html


 ロンリープラネット社株の75%をいくらで売ったのかというと、総額2億ドル!だそうです。トニー・ウィラーさんは、もっと自分の旅がしたいからヒマが欲しかったようだが、ロンリープラネットも創業者が退くことで新しい時代に入っていくのだなと思っていた矢先に、前述のような暴露本が出版されることになったのは、なんだか象徴的である。