場末感漂う成田空港第3ターミナル

 今回初めて成田空港第3ターミナルを使用した。2015年4月に開業したそうだが、いやびっくりしましたねえ。何がって、その場末感いっぱいな雰囲気に。これが天下の成田空港のターミナルなの?って感じ。
 LCC専用ターミナルだからこんなもんでいいんじゃないの? という感じで作られたのがありありです。そりゃまあLCCなのだから発着料を安くするには設備を落とすしかないと言わればその通りでしょうが、まず電車が着くターミナル2からターミナル3へ向かう通路がすごいよ。2から3へは650メートルの表記があるのだが、これ全部建物の外。屋根と壁は付いているが、壁は透明ポリカの波板みたいなもので囲われているだけで、夏は暑くて冬は寒いこと間違いない。
 空港の連絡通路って、建物の中で「動く通路」が設置されているのが普通だが(成田だけじゃなくて今はどこでもそれが普通だ)、もちろん屋外にそのようなものはなく、まるで陸上競技場のトラックのようなペイントで「↑500m」と描かれているだけだ。
 こんなところを650メートルも歩くのはつらいだろうということで、途中に何カ所か休憩所がある。休憩所がある連絡通路って初めて見た。もちろんここも半屋外なので冬は寒いし夏は暑いことに変わりはない。
 もちろん連絡バスも走っていて、3〜6分おきに運行されているが、6分待つぐらいなら歩くよという判断が間違いだったかもしれない。
 ようやくターミナルに到着すると、内装もほとんどおざなり。低い天井はむき出しのままで配管が見えている。もちろんおしゃれでやりましたという感じはまったくなし。オープンして4年半。まだ新しさがあるけど、10年たったら悲惨だぜ。

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おしゃれ感とはほど遠い剥き出しの天井

 さて、今度は帰国して、チェックインバゲージを受け取りに回転台へ行く。何台かの回転台があるが、どの回転台がどこからの便のものかわからない。普通は一つの回転台に便名と出発地が書かれたモニターが設置されているものだが、それさえない。それで係員に聞くと「ありますよ」と少々むっとした声で指さされた方を見ると、おお、確かに一台のモニターがあった。そのモニターにはどの回転台がどの便かを示すリストがまとめて表示されていた。
 荷物を受け取り、バス乗り場へ行く。ここもまたかなりテキトーにつくられたバス乗り場で、なんと壁は工事現場で仮に使われる単管パイプで支えてあるではないか。そこらへんの月極駐車場だよ、これじゃ。

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バス乗り場

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上の写真の拡大。紛う事なき単管パイプのつっかい棒。これで完成なの?

 こんな設備で、他のターミナルと同じ設備使用料を徴収するとはずいぶんじゃないか? と思ったら、ターミナル3は1、2の半額なんだな(1、2が2090円、3が1020円)。だから文句言うな! ってことですか。へ〜い、わかりましたよ〜。

【追記】バス乗り場の単管パイプはさすがに仮設だったようで、2022年ごろに隣接する貨物ビルを撤去してターミナル3の拡張工事が完成するらしいです。今後、ターミナル1も2も続々と増築されるようです。

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