コーカサス号が絶好調

 作っている本人が謎なのだが、なぜか今号の本誌「コーカサス号」が絶好調である。書店から追加注文がどんどんくるし、アマゾンでの売り上げも最高記録を更新した。もちろん何万部というようなベストセラーに入るような売れ行きというわけではないが、なにしろ日本人のほとんどがその場所さえ定かではないコーカサスの特集なのだから当然だ。こんなマイナーな場所に、どうして興味があるの?って、私がいうことじゃないか。

 先日行った「のまど」でのお話会も、狭い会場にぎっしりと人が集まって超満員。書店の方も、こんなに予約の反応が早かったのも珍しいといっていたので、私は来てくださった皆さんに、コーカサスに行く予定がある人、行ったことがある人に挙手をお願いしてみた。するとそういう人はぜんぜん多くはなかった。つまり、純粋にコーカサスに対する興味があって来てくださったのだ。うーん、私がいうことじゃないかもしれないが実に不思議。

 今度の特集をする前は、コーカサスじゃたいして売れないかもなあと思っていた。なにしろこんなところに行く人はほとんどいない。その前のベンガルだったら、ガイドブックもそこそこ売れているし、行く人も多少はいるだろうと思ったが、ベンガル特集より売れる可能性はほとんどないだろうと思っていた。それがフタを開けてみたらこの結果。旅行人を20年以上作り続けてきて、いつも私の予想が当たった試しはないけれど、今回は近年類を見ないほどの売れ方だけに、ますます謎が深まるばかり。ほんとにわからないものですねえ。

 皮肉なのは、この号を読んでくださった読者から、定期購読の申し込みなんかがあったりすることだ。ホントにねえ、2年前だったら受け付けられたんですけど。