ストリートビュー日本版


 アメリカやヨーロッパでは前から始まっていたようだが、昨日から日本でも始まったグーグルのストリートビュー。もうご覧になった方も多いと思うが、いやはやすごいね、まったく。車に360度撮影できるカメラを積み込んで撮影しまくったそうだが、早くもプライバシー侵害の問題が取り沙汰されている。ラブホテルに入るところを激写されちゃったりしたら、そりゃ文句も言いたくなるだろう。


 こういう機能は、いったい何の役に立つのだろうか。おもしろいからそれでいいじゃんというのでもいいんだが、例えば友人は、行ったことがない飲み屋に行くとき、これで調べていけば便利だという。だけど、わざわざそんなもん見なくたって飲み屋ぐらい行けるし、その程度のことで、これでいちいち調べるとも思えない。


 旅行ガイドの制作にはものすごく便利になった。たぶんこの業界の方々はバンザイするぐらい喜んでいるのではないだろうか。グーグルマップが登場したときも、これまで苦労していた地図の製作が、グーグルマップを下敷きにできることで重宝されたと聞いている。


 今度は、このストリートビューの登場で、レストランやホテルなどの位置を、実際に近所に置かれたカメラから確認できるのだ。これほど便利なことはないだろう。他にホテルやレストランがないか見て回って、新しい店を発見したらグーグルで調べて、電話かサイトで料金を確認することもできる。ものすごく便利だ。


 ということは、こういうことをこのグーグルを使ってサイトでやってしまえばいいということになる。なにもいちいち紙に印刷する必要はない。レストランやホテルや店の情報は、すべて一つのサイトでリンクさせて、予約できるようになるのだろう。ということは、こういうふうに情報が取れるメジャーな地域の紙のガイドブックはもう成立しなくなるということだ。バンザイしている場合じゃないね。


 うちの場合は、幸か不幸か、いまのところストリートビューが設定されている地域のガイドブックは制作していないので、この機能はガイドブックの制作には役に立たない。そのうちグーグルのカメラカーがアフリカや東南アジアの島々なんかを走り回って、世界の隅々まで映し出してしまう日がやってくるのだろうか。そうやって何もかもがさらされ、監視されるような日がそこまでやってきているような不気味な感じがする。さて、いったいみなさまは何に使います?