中古本の謎2

 昨日の書き込みを読んだ知人から、さっそくメールが届き、業界事情を教えてもらった。神田のある古本屋では、出版直後や、場合によっては出版前の本が棚にさしてあることがよくあるそうだ。出版前の本がなぜ売っているのか? 彼の推測では、


1:発売前の見本を、書評などに載せてもらうために雑誌編集部に送った本がすぐ古本屋に流れる。


 実際、某大手雑誌社の近くにある古本屋では、版元が書評用に送った本を雑誌社がすぐに売り払っていたそうだ。その本に、「○○誌(雑誌名)編集部御中 乞ご高評」という短冊が挟まっていて、その事実が判明したという。私の本の場合は、雑誌社に発送したのは昨日のことなので、これには該当しない。しないが、それを知っちゃうとこの雑誌社には送る気がしなくなるけれど、うーん、とはいえ、送ってきた本をすべて取り上げるのは不可能なわけで、そのままにしておいても本が無駄になるから、古本屋に売るのもあながち悪いとは言えませんね。


2:製本所から流れることがあるらしい。例えば3000部の注文でも、余分に製本するわけで、注文者に渡さなかった何冊かが古本屋に流れて、製本職人が小銭を稼ぐという習慣が昔からあるというのである。


 もちろんこれは類推に過ぎず、証拠があるわけではないので、製本屋さんに文句を言っているのではない。こういう噂もあるということである。しかし、私の本の場合1の可能性がまったくないとすると、2のせいなのかどうか、他に可能性があるのかが気がかりなところである。せめて、発売日から1カ月ぐらいたってから売ってくれない?


 ちなみに、アマゾンの中古本は1日で姿を消した。もう売れちゃったんだろうな。