友だちの友だち

 ようやく次号の制作が終了。近日中に刷り上がってくる。長らくお待たせしましたが、読者の手元にももうすぐお届けできます。

 ところで、話はぜんぜん関係ないんだが、このまえテレビを見ていたら(変な番組名で覚えられなかった)、おもしろい企画をやっていた。まったく見知らない人から友人を紹介してもらって、司会の鶴瓶の友人までたどり着こうというものだ。

 つまり、無作為に選んだある人に、「あなたは鶴瓶さんの友人ですか?」と尋ねる。もちろん「知らない」という答えが返ってくる。そしたら、その人に友人を紹介してもらって、同じことを繰り返し、次々に友人を紹介してもらって、鶴瓶の友人までたどりつこうというわけ。

 問題は、その最初の人を誰から始めるかである。日本の芸能人からスタートすれば、たぶん簡単にたどり着けるのだろうが、驚いたことに最初にスタートしたのは、サントメ・プリンシペ

 サントメ・プリンシペといえばアフリカの超マイナー国。その番組で僕は初めてサントメ・プリンシペの風景を拝見した。予想通り、椰子の木の生い茂る、何もなさそうな国だったが、それはともかく、そんな国から始めて、本当に鶴瓶さんの友人までたどり着くことが可能なのか? 私は、これは無理であると思いました。

 サントメ・プリンシペの方はもちろん鶴瓶なんか知らないわけだが、そこで2、3人の友人をたどったあと、ガボンの友人へバトンが手渡され、ガボンの友人から南アの友人へ行き、南ア人から、南ア在住の日本人へとつながったのである。

 そこからは早かった。南ア在住の日本人が、鹿児島に住む友人を紹介してくれ、鹿児島から岡山へ行き、岡山から大阪へ。あれよあれよという間に鶴瓶周辺へと近づいていく。結局、大阪の友人から2、3人で鶴瓶の友人までたどり着いてしまったのだ。最初のサントメ・プリンシペ人から、なんとわずか14人目!

 友だちの友だちというつながりだけで、サントメ・プリンシペから14人でたどり着くとは感動モノである。本当に世の中は友だちの友だちで成立してるんだなと思ってしまった。